かたこりの日記

あの二人は根本的に性格や価値観が合わないので、一つ屋根の下で生活を続けるのは無理がある。それに、瑛太もオノマチも異性からモテるみたいだから（瑛太は今回、行きつけの歯科医院の女性から食事の誘いを受けているし、オノマチに至っては子連れの男から好きだと言い寄られている）、二人が一緒にならなければならない必要性はないように感じられた。でも、それを言ってしまっては身も蓋もないので、俺はひたすら黙殺して純粋にこのドラマを楽しんだ。

今回見ていて、一番印象に残ったのは、「女は男の浮気を許してはいけない。許すと、男の母親になってしまう」的なセリフだ。あれを聞いてグサっときた人は少なくないはずだ。男が自分以外の女を抱いていると分かっていても嫌いになれない女、そして、それを良いことにやりたい放題する男は、洋の東西を問わず、氾濫しているに違いない。ドラマを見ながら俺がそういう論を展開していると、母がテレビ画面を睨み据えて、ぽつりとつぶやいた。

「こいつらガキやな」

俺はそれ以上何も言い返さなかった。